停止条件付契約・解除条件付契約とは?

条件付き契約

 

不動産の売買契約には、「停止条件付契約」「解除条件付契約」というものがあります。

 

これらは「条件付きの契約」と呼ばれ、売買契約書に記載した法律行為の効力の発生または消滅を、将来の不確実な事実と関連づけるものです。

 

「停止条件付契約」と「解除条件付契約」について、それぞれの特徴と両者の違いを見ていきましょう。

 

 

停止条件付契約とは?

停止条件付契約とは、一定の事実が発生する(条件が成就する)ことにより、初めて効力が生じる契約です。

 

停止条件付の不動産売買契約では、売買契約を締結しても、条件が成就するまでは、契約の効力は発生しません。

 

つまり、こうです。

  • 条件が成就したときに、契約締結日までさかのぼって効力が発生します。
  • 条件が成就しなければ、そもそも契約はなかったものとなります。

 

「停止条件が成就しなければ、買主は本契約を解除できる」といった特約を売買契約書に記載している場合がありますが、これは誤りです。もともと効力が生じていない契約の解除はできません。

 

停止条件付きの契約というと、契約の効力を停止させる条件が付いた契約と思いがちですが、そうではなく、その事実が発生する(条件が成就する)まで、契約の効力を停止するというものです。それが停止条件の意味です。

 

停止条件付契約の例としては、次のようなものがあります。

 

建築条件付き土地の売買契約

「建築条件付き土地」とは、一定期間内に、指定した業者で家を建てるという条件がついた土地です。建築条件付き土地の売買契約では、建築請負契約が締結されることを停止条件とします。

 

借地権付き土地の売買契約

「借地権付き土地」とは、土地を借りる権利付きの土地のことです。借地権付き土地の売買契約では、地主の承諾を停止条件とします。

 

農地転用許可条件付き農地の売買契約

市街化区域内の農地を転用目的で売買する場合には、農地法第5条に基づく農業委員会への届出が必要です。届出が受理されるよりも前に売買契約する場合は、届出の受理を停止条件とします。

 

解除条件付契約とは?

解除条件付契約とは、一定の事実が発生する(条件が成就する)ことにより、効力を消滅させる契約です。

 

解除条件付契約は、契約締結時に契約の効力は発生しています。したがって、解除条件付契約は、条件が成就・発生したら、契約を解除し、効力を消滅させるものです。

 

解除条件付契約の例としては、次のようなものがあります。

 

融資利用特約

代表的な例として、融資利用特約があります。これは、金融機関から融資(住宅ローン)の承認が得られなかった場合には、買主は売買契約を解除できるというものです。

 

融資利用特約には、融資が不承認になったら自動的に解除となる解除条件型と、買主の意思により解除の申出を行う解除権留保型があります。解除権留保型は、買主は解除することも融資減額分を自己資金で補填し契約を履行することもできます。

 

買換え特約

マイホームの買換えでは、新居の購入費用に旧居の売却代金を充てるため、旧居の売却が不調に終わると、新居の購入ができなくなります。

 

そのため、マイホームの買換えでは、旧居の売却が不調に終わった場合には、買主は売買契約を解除できる、という特約を盛り込みます。

 

まとめ

停止条件も解除条件も、条件の定め方が重要です。停止条件付契約と解除条件付契約には、次のような違いがあります。

 

  • 停止条件付契約は、一定の事実の発生によって効力が生じる契約
  • 解除条件付契約は、一定の事実の発生によって効力を消滅させる契約

 

停止条件と解除条件を混同し、不動産業者でも誤って解釈している場合があります。契約に関わるトラブルが生じたとき、契約の効力発生時期など、この2つの条件の法的意味合いが重要となる場合がありますから、注意が必要です。

 

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