違約金を支払わずに、専任媒介・専属専任媒介契約を解除するには?

専任媒介契約の解除

 

専任媒介・専属専任媒介契約の解除・解約をお考えなら、契約更新のタイミングがベストです。契約の更新をしなければよいだけです。

 

もちろん、媒介契約の更新時でなくても、業者が積極的に売却活動をしないなど、契約義務を履行しない場合は、いつでも媒介契約を解除・解約することは可能です。

 

ただし、専任媒介・専属専任媒介契約の有効期間中に、媒介契約を解除・解約し、別の不動産業者と新たに媒介契約する場合は、媒介契約期間中の経費を請求されたり、違約金を請求されたりすることがありますから、注意が必要です。

 

ここでは、専任媒介・専属専任媒介契約を解除・解約したいとき、媒介契約を「終了させる方法」と「中途解約する方法」について説明します。

 

 

専任・専属専任媒介契約は、契約更新をしなければ自動的に終了する

専任媒介・専属専任媒介契約を解除・解約したいときは、契約更新をしなければよいだけです。媒介契約の有効期限が経過すると、自動的に契約は終了します。この場合、媒介契約の解除・解約の手続きは不要です。

 

これが、トラブルなく、最も安全に、専任・専属専任媒介契約を終わらせる方法です。

 

更新契約書にサインしなければ自然消滅

専任・専属専任媒介契約の更新には、依頼者の書面による更新の意思表示が必要です。

 

不動産業者から「そろそろ契約期間が満了しますが、同じ条件で更新してもいいですか?」と聞かれて、口頭で了承しただけでは、有効な更新となりません。

 

つまり、依頼者が更新契約書にサインしなければ、契約の有効期限を経過すると、媒介契約は自然消滅します。

 

媒介契約の終了にともなう費用の請求はない

契約の更新をせずに媒介契約が終了した場合は、契約期間中にどれだけ販売活動に費用がかかっていても、不動産業者から請求されることはありません。

 

もちろん、媒介契約の解除・解約ではありませんから、違約金等を請求されることもありません。

 

そもそも媒介契約において、不動産業者が、依頼者(売主)に請求できるのは、成功報酬の「仲介手数料」だけです。買主を見つけ、売買が成立しなければ、売主に費用を請求することはできないのです。

 

有効期間中は、他の業者と媒介契約できない

専任媒介契約・専属専任媒介契約の有効期間中は、他の不動産業者と媒介契約できません。違反すると、違約金を請求されます。

 

別の不動産業者と媒介契約をしようと考えているなら、現在の媒介契約の有効期限が過ぎるまでは、他の不動産業者と媒介契約しないように気をつけてください。

 

媒介契約の有効期間は3ヵ月以内

媒介契約の有効期間は、専任媒介・専属専任媒介・一般媒介のいずれも、3ヵ月以内とされています。これは、法令等で3ヵ月以内としているからです。

 

専任・専属専任媒介の有効期間は法律で規定

専任媒介契約(専属専任媒介契約を含む)の有効期間は、法律で3ヵ月以内と定めています。

 

宅建業法第34条の2

第3項 依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買又は交換の媒介又は代理を依頼することを禁ずる媒介契約(専任媒介契約)の有効期間は、三月を超えることができない。これより長い期間を定めたときは、その期間は、三月とする。
第4項 前項の有効期間は、依頼者の申出により、更新することができる。ただし、更新の時から三月を超えることができない。

 

仮に、媒介契約書で3ヵ月以上の契約期間が設定されていても、法律上の有効期間は3ヵ月ですから、3ヵ月を超える契約期間は無効となります。

 

専任・専属専任媒介契約を更新した場合の有効期間も、同じく3ヵ月です。つまり、専任・専属専任媒介契約は、最長でも3ヵ月ごとの更新となります。

 

一般媒介契約の有効期間も3ヵ月以内

一般媒介契約は、契約期間について、法律上の規定はありませんが、媒介契約書に契約期間を明記するのが普通です。

 

国土交通省の「標準一般媒介契約約款」では、一般媒介契約の有効期間は、3ヵ月を超えない範囲で依頼者と不動産会社が協議の上で定めるとされています。

 

一般媒介契約は、複数の不動産業者と重複して契約できるので、いま現在、一般媒介契約していても、別の不動産業者に売却を依頼したいときは、その別の業者と一般媒介契約すればいいだけです。

 

不動産業者が義務を履行しないときは、いつでも契約解除できる

契約解除

 

専任・専属専任媒介契約した不動産業者が、誠実に売却活動をしないなど、契約義務を履行しない場合は、いつでも専任・専属専任媒介契約を解除できます。

 

以下、専任媒介契約の場合について説明していますが、専属専任媒介契約も同様です。

 

専任媒介契約した不動産業者の義務とは?

専任媒介契約した不動産業者は、依頼者(売主)に対し、次のような義務を負います。

 

  1. 買主を探して契約条件を調整し、売買契約の成立に向けて積極的に努力する。
  2. 売却物件を期限内にレインズに登録し、登録を証する書面を依頼者に交付する。
  3. 購入の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨を依頼者に報告する。
  4. 依頼者に、契約書に記載する方法・頻度により業務の処理状況を報告する。

※参考:国土交通省「標準専任媒介契約書」

 

不動産業者が、これらの義務を履行しない場合は、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときは、専任媒介契約を解除できます。
(標準専任媒介契約約款15条、標準専属専任媒介契約約款14条)

 

専任媒介契約した不動産業者の義務・業務、契約の解除について詳しくは、国土交通省の「標準媒介契約約款」をご覧ください。

 

媒介契約を解除するときは必ず書面を交わす

専任媒介契約を契約期間の途中で解除する場合は、はっきりと解約の意思を示し、不動産業者も契約解除に合意したことが分かるように書面を交わすことが鉄則です。

 

口頭で専任媒介契約の解消を伝えただけでは、あとにでトラブルになる可能性があるので注意してください。

 

例えば、口頭で専任媒介契約の解除を伝えていただけでは、新しく媒介契約した業者の仲介で売買契約が成立したとき、前に専任媒介契約していた業者から違約金を請求される可能性があります。

 

なぜ、そんなことが起こり得るかというと、こういう理屈です。

 

専任媒介契約の有効期間中は、他の不動産業者と媒介契約できません。違反すると、業者は違約金を請求できます。

 

口頭で媒介契約の解除を伝えていただけでは、解約したことを立証できませんから、売買契約が、前の業者との媒介契約書に記載された有効期間中であれば、違約金の請求が可能、というわけです。

 

途中で解約すると、経費を請求されることがある

不動産業者は、自らの責任によらない理由で依頼者から媒介契約が解除されたときは、媒介契約の履行のために要した費用(広告費などの実費)を依頼者に請求できます。

 

費用の請求ができるケースであっても、必要のない費用まで支払う必要はありません。費用を請求された場合は、費用の明細をチェックすることが大切です。

 

なお、不動産業者が契約義務を履行しなかったことが原因で、媒介契約を解除したのなら、支払う必要はありません。

 

不動産業者の対応に納得いかないときは、地元の宅建協会(宅地建物取引業協会)に相談してみるとよいでしょう。

 

※宅建協会のWebサイトにリンクしています。

 

ところで、
次に媒介契約する不動産業者は決まっていますか?

不動産業者探しの方法を紹介

 

いまの媒介契約を解除した後、新しく媒介契約する不動産業者は決まっていますか?

 

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もちろん、今すぐ媒介契約するわけにはいかないでしょう。そんなことをしたら、違約金を請求されるリスクがあります。

 

でも、準備は必要です。今の媒介契約が解消したら、すぐ、新しい不動産業者に売却活動にかかってもらわないといけないのですから。

 

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まとめ

専任媒介契約・専属専任媒介契約を解除・解約したいときは、媒介契約の更新時がベストです。媒介契約の更新をしなければよいだけです。トラブルとなる心配もなく、安全に米海契約を終了できます。

 

「媒介契約の更新時まで待てない!」という場合は、業者が誠実に売却活動しないなど契約義務を履行しないときは、いつでも媒介契約を解除することができます。

 

ただし、媒介契約の有効期間中に中途解約すると、違約金や契約期間中にかかった費用を請求される場合がります。

 

そうならないよう、業者側に契約義務の不履行があり、媒介契約を解約することに不動産業者も合意したことが分かるよう、書面を交わすことが大切です。